デジタル一眼レフカメラ(デジイチ)は携帯に付いているカメラとは比べ物にならないほど重いし大きいし、持ち運びには苦労を伴います。
でも、そこまでしてもそれを使って写真を撮りたいと思わせる理由は、撮れる写真の質が携帯カメラとは比較にならないからです。
私も、そんなデジイチの魅力に取り憑かれてはや10年以上になります。
デジイチを使いこなすのは難しいイメージがありますが、慣れればそんなに難しくはありません。
特に、いくつかの用語の意味さえしっかりと押さえておけば、それだけでもいい写真は撮れますし、そうすることでデジイチライフも一気に楽しくなります。
そこで、今日からは数回に分けて
「デジタル一眼レフカメラの用語解説」
を紹介していきます。
第1回目の今日紹介する用語は「F値」です。
F値とは?
F値というのは、別名「絞り値」とも言います。
レンズの中に「絞り羽根」というものがあって、F値(絞り値)を変えるとその羽根の開き具合が変わって、その結果、レンズの光の通過量も変わります。
つまり、レンズがどれだけ光を通すかを表す数値がF値だ、ということです!
これが「絞り羽根」です
私が持っているレンズにもちゃんと絞り羽根はついています。
こちらは限界まで絞った状態。(F値=22)
F値が11倍違うと見た目もこんなに違うんですね。改めて見ると面白いです。
「絞り解放」「解放F値」で期待できる効果とは?
カメラ用語で「絞り解放」「解放F値」という言葉があるんですが、これらは
「絞り解放=絞り羽根が限界まで開いている状態」
「解放F値=そのレンズの最小のF値」
を表しています。
絞り解放だと↑上の写真のように絞り羽根が開く、ということは、それだけ光もたくさん入ってくるということです。
つまり、
絞りを開ける(F値を小さくする)
↓
レンズの光の通過量が増える
↓
シャッタースピードが確保できる
↓
背景もよくボケる
という好循環が期待できます。
(私は理系じゃないので、なぜ光の量が多いと背景がよくボケるかまではよくわかりませんが(^^;)
比較のために、同じレンズ、同じボディで同じ被写体をF2.0とF22でそれぞれ撮ってみました。
(別の記事で紹介する「ISO感度」もどちらも3200で同じです。)
こちらはF2.0。ピントが合っている範囲が薄くていかにもデジイチで撮った写真という感じです。
ちなみにシャッタースピードは1/320出ています。
上に比べるとピントが合う範囲が広いので、パソコンの画面の文字はもちろん、後ろでジーパンを乾かしていることまでなんとなくわかってしまいます(笑
シャッタースピードも1/2.5まで落ちています。
もはや手持ちでは撮れないスピードです。
というように、F値の違いによって
- シャッタースピード
-
ピントが合う範囲
が変わりますので、たとえば
- シャッタースピードを上げたいのであれば、F値を下げて(絞りを開けて)光が入る量を増やす
-
風景写真のように写真全体にピントを合わせたいのであれば、F値を上げて(絞り羽根を絞って)ピントが合う範囲を広げる
というように、自分が撮りたい写真に応じてF値を変えると思うような写真も撮りやすくなります。
レンズの名前で解放F値がわかります
ちなみに、この記事で使っているレンズは「AI AF NIKKOR 35mm f/2D」です。
解放F値が2.0と明るいのが特徴です。
レンズの名前の中に「f/2D」ってありますが、この「f/2」というのが、このレンズの解放F値を表しています。解放F値が2.0なので「f/2」。
競馬で使っている↓こちらのレンズは「AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED」という名前ですので、解放F値は4.0だということがわかります。
解放F値の違いはレンズ選びにも大きく影響します。
一般的に解放F値が小さいレンズの方が高価ですので、F2.8とかF2.0というレンズで、しかもズームが効くとなると高価でなかなか手が出ません(^^;
私が単焦点(スームが効かない)レンズばかりを揃えている理由の1つにはそれも確かにあります。
(ただ、それ以外にも単焦点レンズにはいい面もたくさんあるんですけどね。)
関連記事初めて一眼レフカメラを買う人にこそ単焦点レンズをオススメする理由
「F値」とは?のまとめ
以上、今日は「F値」という用語について紹介しました。
次回のこのシリーズでは「ISO感度」について紹介します!
「ISO感度」とは?デジタル一眼レフカメラの用語解説・その2