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ファンディーナ@皐月賞観戦記/7着敗戦も大いなる挑戦に拍手

一昨日、千葉県の中山競馬場に馬を見に行ってきました。

お目当ての馬はこのブログでも取り上げてきたファンディーナ
出走したレースは3歳牡馬クラシック競走の第1弾・皐月賞でした。

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牝馬が牡馬の三冠レースに挑むことに!

昨日見に行った「皐月賞」というのは、競馬で最も格が高いG1(グレードワン)と呼ばれるレースのひとつです。
5月のダービー、10月の菊花賞と続いていく3歳牡馬(=オトコ馬)三冠競走の第1弾で、毎年4月の中旬に千葉県の中山競馬場で行われています。

今回、そのレースに、私が応援している高野厩舎の所属馬・ファンディーナが出走したので応援に行ってきました。

 
…と、しれっと書きましたが、実はこれ、かなり異例の出走だったんです。

というのも。
さっきも書いたとおり、皐月賞は3歳牡馬三冠競走の第1弾
でも、ファンディーナは牝馬(メス馬)です。

桜花賞、オークスと、同じ時期に牝馬限定のG1レースがあるにも関わらず、今回、ファンディーナの陣営(馬主+調教師)は敢えて牡馬の競走に出る選択をしました。

これはよくある選択ではもちろん無くて、
牝馬が皐月賞に出走するのは競走体系が今の形になった1984年以降の34年間でたったの3頭目
勝ち馬に至っては1948年以来69年間も出ていないという、一見すると無謀な挑戦です。

大いなる可能性に賭けての挑戦

ではなぜそんな異例の挑戦をわざわざ陣営は選択したのか。
それは、
「それを踏まえても勝てる可能性を感じるから」
に他なりません。

2ヶ月前に↓こんな写真の記事を書きましたが、

このレースの1ヶ月後、彼女は今回と同じ中山競馬場で行われた牝馬限定の重賞レースに出走し、そこを楽勝しました。
しかも、走破時計は前日に同じ距離で行われた皐月賞のトライアルレースとほぼ同タイム。

それを楽々と叩き出した走り、そして、それ以前からの圧倒的なレース振りから、陣営は
「この馬なら牡馬相手でも通用するんじゃないか」
そう判断し、今回の異例の皐月賞挑戦が決まったというわけです。

ちなみに、このレースに出るために馬主サイドは200万円の追加登録料を支払っています。
そこまでしてでも出したい。
強い意志を感じる挑戦です。

この時期の3歳馬は人間で言えばだいたい中高生ぐらいです。
「普通は男の子しか出ない徒競走の中に女の子が1人だけ混じって走る」
そう表現すれば大変さもちょっとは伝わるでしょうか(^^;
男の子の中に女の子が1人だけ混じって走るって、大変ですよね。
それは馬の世界でももちろん同じこと。

容易ではない挑戦なのは百も承知。
ただ、彼女ならひょっとしたら勝ってくれるんじゃないか…!

高野先生をはじめとする陣営が選択した大いなる挑戦を生で見届けたい。
そして、あわよくば69年振りの歴史的瞬間を見届けたい。

そう期待しての中山遠征でした。

相変わらず顔の細いコでした

午後3時、皐月賞に出走する馬たちがパドックに姿を現しました。

前走からパドックで少しうるさくなってきているというファンディーナ。
確かに、2走前に京都で見たときよりはうるさくしていました。

写真の無断転載は控えて頂くようお願い致します。

Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/800, F4 

ただでさえG1で人が多いのに、男の子ばっかりの中に女の子がポツンですからね。
そりゃ落ち着かないですよね。

でも、なんとかギリギリ我慢している感じです。
Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/1000, F4 

Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/800, F4 

Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/500, F4 

Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/500, F4 

相変わらず顔が細くてカワイイ(^^)

舌を出しているのが気になる…

ただ、1つ気になったのは、時々↓このように舌を出して歩いていたこと。
Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/800, F4 

私はもちろん馬を扱うプロじゃないので本当のところはどうかわかりませんが、馬が舌を出している状態というのは

・ハミ(口に入れる馬具。騎手の指示を直接伝達するために使う大事なもの)の口の中での収まりが悪い
or
・集中力を欠いている

のどちらかだと言われます。
実際、レース中に舌を出して走って勝つ馬って私もあまり見たことはありません。

そういう意味では少し嫌な感じがしていました。
そして、この予感は的中してしまうことになります…。

結果は7着に敗退

タイトルにも書いているのでレースの結果は手短にお伝えすると(^^;
4コーナーを回った時点で堂々と先頭に立つも、そこから伸びを欠いて最後は7着でフィニッシュ。

牡馬への挑戦は失敗という形に終わりました。

レース後、引き上げてきたファンディーナ。
顔が悔しそう。
Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/2500, F4 

厩務員さんも悔しそうです。
(顔に被っている赤いのは人影です。人混みの中から撮ったので…。)
Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/800, F4 

結果だけを見て「失敗」というのは間違っている

というわけで、何度も言いたくないですが結果は7着という残念なものでした。

今回負けてしまったことで、結果残ったのは

・勝てる可能性が高いレースが他にあるのにそこに出ずに負けた。
・しかも、そんなレースに出るためにわざわざ200万円も余分に払って。
・初めて負けたことで、今後ひょっとしたら精神面や肉体面で尾を引くかもしれない。
→出るだけ無駄だったね!

という巷の評判です。

でも、果たして本当に「出るだけ無駄」だったんでしょうか?
さっき、「挑戦は失敗に終わった」と書きましたが、今回の挑戦が本当に「失敗」で「無駄」だったのかというと、私はそうは思いません。

まずは興行面。
今年の皐月賞の入場人員は前年比109.3%と、好メンバーが揃い「史上空前のハイレベル」との触れ込みで行われた昨年を大きく上回りました。
売り上げについても、この日1日の中山競馬の売り上げが微減に終わる中、皐月賞1レースの売り上げだけは前年比101.2%と微増を確保。
馬券でも1番人気に支持されましたし、入場人員増・売り上げ増に彼女の挑戦が貢献したことは明らかです。

そしてもう1つ。
最近の競馬界は世の中の流れと同様、「無難で」「合理的で」「現実的な」選択が好まれるようになっています。
そんな流れの中、今回(いろんな思惑があったことは事実でしょうが)あえて経済的な面は一切度外視して「魅せる」ローテーションを選択して頂いた陣営には感謝の気持ちでいっぱいです。

応援している高野調教師に関しても、レース前に大口を吹くでもなく、チャレンジャーとしての立場を崩さず謙虚に挑戦し、そして潔く散った。
美しい様を見せて頂いて、改めて応援する価値がある厩舎だなと思いました(^^)

確かに結果は残念でしたが、ここまでの過程も含めて楽しませて頂きましたし、ファンとしては大満足の挑戦でした。
あとはこの挑戦が馬自身にとってもいい経験になってくれることを願いますが、そこは高野先生がなんとかしてくれるでしょう!

気になる彼女の次走は5月21日に東京競馬場で行われる牝馬限定のG1レース・オークスが濃厚とのこと。
オークスだろうがダービーだろうが、もちろん次も応援に行くつもりです。

Nikon D500+NIKKOR 300mm f/4D, ISO320, 1/1600, F4 

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