1992年のデビュー以来ずっと応援してきたイチローがついに引退。
最後の勇姿を見届けるべく、私も東京ドームの開幕シリーズ2連戦に行ってきました。
この記事では、その2日間に撮り溜めた写真のうち、イチローの引退試合となった3月21日の写真を時系列順に紹介していきます。
その数120枚超と前日を上回る量となってしまいましたが…(すいません)
1人でも多くのファンの方とあの日の思い出を共有できれば嬉しいです。
(酷い写真ばかりなのでいらっしゃらないとは思いますが…。)
この記事の目次
- 開場前(ドームの様子)
- 試合前練習にて(17:07〜)
- 9番ライトでスタメン発表(18:14)
- ウォーミングアップからの即席サイン会(18:21〜)
- 初回の守備へ(18:44〜)
- 第1打席(18:58〜)
- 「今日でイチローが引退」の一報が場内を駆け巡る(19:20頃)
- 菊池雄星は5回2アウトで惜しくも降板(20:19)
- 第3打席(20:47)
- 7回裏の守備にて(21:02〜)
- 現役最後の打席(第4打席)(21:26)
- そして訪れた別れの時…(21:33)
- 同点のまま試合は延長戦へ
- 5-4でマリナーズが勝利!(23:01)
- 試合後もアンコール登場を期待して帰らない観客
- アンコールに応えて出てきてくれた!(23:23)
- さいごに【イチローの引退試合を観戦して】
- この記事の撮影機材
開場前(ドームの様子)
この日は前日より30分ほど早く球場へ。
祝日だけあって前日より出足も早く、既にたくさんの人が球場を取り囲んでいます。
ちょうどこの写真を撮っていた頃に、イチローの前日に続く「9番ライトスタメン出場」を知る。
前日たった2打席で交代し、その後のサービス監督のコメント(「勝つために代えた」「明日もどこかで出すよ」)も酷かっただけに、果たして今日は何打席立たせてもらえるか…。
ちなみにこの時点では、この日が引退試合になることはまだもちろん知りません。
「今日が最後かも」という予感はあったものの、それが現実のものとなるという認識は全くなく。
この日1日どんな試合が観れるのか…期待と不安の両方を感じつつ、開場時間を待ちます。
東京ドームの「長嶋ゲート」。
反対側には「王ゲート」もありました。
この日は前日よりもBWユニを着た人が多かったです。
(写真に写っている人は私ではありません(笑))
私も今回の2連戦はこちらの↓BW時代のイチローのユニフォームを着て観戦していました。
これを着て球場内を歩いていたら、外人のお客さんに「ワオ!」と声をかけられました(笑
嬉しくていろいろ自慢(BW入団時から凄かった云々)したかったけど、英語が喋れないので応えられなくて残念(^^;
試合前練習にて(17:07〜)
球場内へは17時過ぎに入場。
昨日より遅くなったのでもうイチローの練習は終わっているかも…と思いましたが、まだやってました!
この日の席は指定席Sの三塁側。
昨日よりも打席に近いし、イチローと正対できるのでいい席かも(^^
(防御ネットの芯(黒い縦線)が写っちゃうのがなければ満点でした)
今回のイチロー引退シリーズの影のプロデューサー(?)・マリナーズのディポトGM。
この日の先発はこれがメジャーデビューとなる菊池雄星!
こちらはイチローとは違い、緊張が隠せない様子(^^;
頑張れ!!
入場後あっという間に1時間が経ち、もうすぐ試合前のセレモニーが始まります。
9番ライトでスタメン発表(18:14)
セレモニー自体は前日の開幕戦よりはやや簡素な内容で進みましたが、最も盛り上がったのはやっぱりスタメン発表。
「9番ライトイチロー」のコールとともにイチローが登場!球場が沸きます!!
8番スタメンのヒーリーと談笑。
この2日間、彼と喋っているシーンは結構見たので、仲がいいのかも。
「キング」フェリックス・ヘルナンデスと並び立つ豪華な2ショット。
ウォーミングアップからの即席サイン会(18:21〜)
セレモニー終了後はウォーミングアップのために外野へダッシュ。
前日に負けず劣らずの凄い歓声がドームを包みます。
始球式には前日カメラマンと化していたケン・グリフィーJr.が登場!
それを遠目に見届けたイチローが向かった先は三塁側のフィールドシート。
約5分間ペンを走らせたのち、颯爽とベンチへ戻る。
それに対して場内からまた拍手。
この日のマリナーズのスタメン。
前日に続き、9番には”ICHIRO”の名前が!
さぁ、歴史的な試合のプレイボールだ!!
初回の守備へ(18:44〜)
1回表のマリナーズの攻撃は無得点に終わり、その裏の守備。
大歓声の中、イチローがライトの守備に入ります。
イチローも3人目のアウトでフライを処理!
守備は本当に危なげないですね。
第1打席(18:58〜)
第1打席は2回表に回ってきました。
ネクストバッターズサークルで待つイチロー。
ここで直前の8番バッター・ヒーリーが2ランホームランを放つ!
場内が盛り上がる中、いよいよイチローが打席へ!
ため息が出るほど美しい…。
(防御ネットの芯がつくづくジャマやけど(^^;)
横だと↓この瞬間にバットが切れちゃうので縦からも撮ってみた。
実は私、彼の構えの中で最も好きなのはこの瞬間だったりします。
昔、1996年の巨人との日本シリーズの時に、日テレの山下末則アナ(現フリー)が
「蝶のように舞い、蜂のように刺す振り子打法」
という表現をされたことがあったんですが、これなんかはまさにそんな感じだな、と。
敵側メディアの発言ながら(笑)あの表現は今も結構気に入っています。
ちなみにこの打席の結果は、4球目を打ち上げてサードへのファウルフライ。
場内はため息に包まれます…。
ご存知のとおり、MLBの公式戦は鳴り物での応援は一切ありません。
いつもの東京ドームのゲームよりは静かに進んでいった(でも個人的にはこっちの方が好き)んですが、彼が打席に入るとそれが一段と加速して。
場内はシーンと静まり返り、みんなまさに固唾を飲んで、祈りながら彼の打席を見つめていました。
…そう、この打席までは。
このあと、そんな場内の空気を一変させる情報が球場内を駆け巡ります。
「今日でイチローが引退」の一報が場内を駆け巡る(19:20頃)
あれは午後7時20分頃。
ちょうどマリナーズの3回表の攻撃中でした。
どこからともなく「今日で引退だって!」という声が聞こえてきたので、「まさか」と思いスマホを確認すると、そこには
「イチロー、第一線を退く意向」の文字が。
イチローが、今日で引退する…。
確かに覚悟はしていた。だからこそチケットも買って今日ここにいる。
でも、ブルーウェーブ入団1年目、1992年7月の1軍デビューでその可能性に惚れ込んでから丸27年。
ついに、そして、本当にその時が来てしまったのか、と…。
頭が真っ白になると同時に、突如として目や鼻から大量の水(?)があふれてきました。
その瞬間から、その一報は球場内にじわじわと広がり始め、
途端にスマホの電波が繋がりにくくなり(笑)、
そこから、球場の雰囲気も「惜別ムード」へと一変しました。
一報後、イチローへの声援が凄まじいものに変わった
といっても、しんみりムードに変わったわけではなく、むしろその逆で。
前日の開幕戦からこの日の第1打席までは、シーンと静まり返って祈りながらイチローの打席を見つめていた観客が、
これ以降、スイッチが入ったかのようにイチローに大声援を送り始めます。
↓こちらはイチローが第2打席に向かう時の様子ですが、
Bigger than baseball. pic.twitter.com/ULRhxxIIAk
— Seattle Mariners (@Mariners) 2019年3月21日
最後の5秒ぐらいで、観客が立ち上がって凄まじいイチローコールが沸き起こっている様子が収められています。
「今日で引退」の情報は大半の観客が知っている。
しかも、前日2打席で交代したことを考えると、これが現役最後の打席になるかもしれない。
そんな想いが観客を熱狂させました。
私も、この目に焼き付けたくて、そして、拍手と声援を送ることに専念したくて、この打席は1枚も写真を撮っていません…。
その想いは(その後も2打席立つので)結局杞憂に終わってくれましたが、これ以降の彼に対する声援は本当に凄かった。
今VTRで見ても鳥肌が立つし、自然と目から水が出てきます…。
出てくるだけでスタンディングオベーション。
そして、プレイがかかって「ここで交代しない」ことが確定してまた大歓声。
以後、この流れが打席のあと守備につくたびに繰り返されることになります。
本当に痺れました。
菊池雄星は5回2アウトで惜しくも降板(20:19)
先発の菊池雄星は4回まで無失点で抑えてきたものの、5回に捕まりだします。
2アウトからタイムリーヒットで1点を失い、なおも1、2塁のピンチ。
球数も90球を超えてきて、ちょっとキツイかな…でもあとアウト1つだしな…と思っていたところでサービス監督が登場、降板です。
強力打線相手にデビュー戦でよく投げたよ!
あとはアメリカ本土でどうかですね。
これからも頑張って欲しい。
第3打席(20:47)
イチローの第3打席は7回表に回ってきました。
3-2でマリナーズ1点リード、ノーアウト2塁のチャンス。
本人にとってもチームにとっても打ちたい場面!
それでもいつもどおり、悔しさを見せながらも堂々と胸を張ってベンチへ戻るイチロー。
その姿がやっぱりカッコイイんです。
そして、泣ける…。
7回裏の守備にて(21:02〜)
第3打席終了後も交代することなく守備につくイチロー。
ボール回しの最中には背面キャッチも見せて、スタンドがより盛り上がります。
彼を生で見るのは日本でプレーした最終年の2000年以来、およそ19年ぶり。
だけど、守備のときのこの仕草やシルエットは神戸の外野席から見ていたものと全然変わらない。
(もちろん、あの頃は外野からだったので後ろ姿でしたが)
懐かしくもあり、寂しくもあり…。
投手交代の合間に外野陣で談笑。
昔の田口、本西とのシーンを思い出してしまった…。
現役最後の打席(第4打席)(21:26)
現役最後の打席となった第4打席は8回表に回ってきました。
同点に追いつかれた(4-4)直後の回のツーアウトランナー2塁、一打勝ち越しのビッグチャンスで登場!!
2アウトで一打勝ち越しのチャンスというシチュエーションは2009年のWBC決勝とほぼ同じ。
「神様、打たせてあげてくれ…!!!」
と祈りながら見つめるも、結果はボテボテのショートゴロ…。
ただ、どん詰まりのショートゴロに全力疾走する姿もやっぱりカッコ良かった!!
そして訪れた別れの時…(21:33)
この時間は一生忘れない。
…てか、目と鼻から大量の水を流しながら撮ったわりにはちゃんと撮れていますね(^^;
同点のまま試合は延長戦へ
彼がベンチに下がった後はマリナーズをひたすら応援です。
勝てば彼が再びハイタッチで出てきてくれますしね!
とはいえ、アスレティックスのリリーフ陣が強力すぎて、点を取れる気配が全く無いまま試合は延長戦へ。
18回まで表示されているスコアボードは日本ではもはや見ない光景。
「こりゃロドニーを出してくれなきゃ点取れないな」
と思っていたら、12回表のマリナーズのチャンスにそのロドニーさんが登場!
劇場王(?)ロドニーから勝ち越し点を奪う!
前日に続き、このシリーズ2試合目の登板です。
そしてそのロドニーさんからホントに勝ち越し点をもぎ取ってしまったマリナーズ(笑
ちょっとロドニーさんに申し訳なかったけど、まぁ、ゲッツー崩れで、打たれたわけじゃ無いし許して!>ロドニーさん
5-4でマリナーズが勝利!(23:01)
というわけで、延長12回の熱戦はマリナーズが5-4で勝利。
見事、マリナーズが開幕2連勝を飾りました!
あのオークランド相手にまさかシアトルが連勝するするとは!!
真っ先にイチローが登場するも…まさかのフライング
イチローも真っ先に登場ですー!
この姿が2日連続見れて嬉しい!!
いい感じで抑えてくれたストリックランドと握手&ハグを交わすも…、
実は、最後のプレーにアスレティックスがチャレンジ(ビデオ判定)をしていて、ゲームはまだ終わっていなかったのです(^^;
「あんなプレーでチャレンジなんかするかよ?」とでも言いたげな表情(笑
チャレンジ失敗で試合終了!改めてハイタッチへ
そうして待つこと約1分。
チャレンジも失敗に終わり、マリナーズの勝利がようやく確定!
改めてイチローがハイタッチの輪に加わります!
この日のヒーローインタビューは勝ち越しのホームを踏んだゴードン!(隠れてるけど)
イチローの話ばかりを聞きたがるインタビュアーの質問にも真摯に答えてくれて感謝。
23時07分、ヒーローインタビューも終わり、これでゲームの全てが終了しました。
試合後もアンコール登場を期待して帰らない観客
ただ、私も含め、そこまで残っていた観客はみんな帰ろうとしません。
また、前日はヒーローインタビューが終わった直後に「本日はご観戦いただき〜」的なアナウンスが入りましたが、この日はそれも一切入らない。
そして自然発生的に湧き上がってきたイチローコール。
このままじゃ名残惜しい。
最後に彼の姿をもう一度見たい。
そして、ゲームとは切り離した時間で彼に直接感謝の気持ちを伝えたい。
そんな気持ちから、彼のアンコール登場を待ち続けます。
アンコールに応えて出てきてくれた!(23:23)
チームメイトも見守る。
(イチローが酷評したウワサの改善Tシャツを着ている選手も(笑))
本当に、最高のギフトをいただきました…。
さいごに【イチローの引退試合を観戦して】
以上、大量の写真とともに、イチローが引退した試合の様子を振り返ってみました。
…ここまで見てくれている人は果たしてどれだけいるんでしょうか…(笑
最後まで見ていただきありがとうございました。
試合前には覚悟していなかった「引退」が現実のものとなったこの日。
ただ、彼からの最後の大きなギフトのおかげで、寂しい気持ちはありながらも、この日は涙無く球場を去ることができました。
(ま、その後ホテルに帰った後は試合の映像を見ては目や鼻から水を流しまくるわけですが(^^;)
イチロー本人も引退会見で言っていましたが、
時間が経つにつれて、この日の試合が強い思い出として自分の心の中に刻まれていくことでしょう。
2025年、クーパーズタウンに行くことを楽しみに!
最後に、イチローに改めてお礼を。
イチロー選手、28年間の現役生活お疲れ様でした。
また、1992年7月から丸27年、
夢や希望や楽しさ、そしてときには悔しさも、様々なものを与えていただきありがとうございました。
あなたに何度救われたことか、何度勇気をいただいたことかわかりません。
あなたのような強くて美しい野球選手に出会い、そして応援できたことをファンとして誇りに思います。
あなたのおかげで次の個人的な目標ができました。
それは、2025年に行われる、あなたのアメリカ野球殿堂入りを祝う式典を現地・アメリカのクーパーズタウンで見届けること。
そのために、ここから6年、仕事に遊びに勉強に、私もいろいろ頑張ります。
(特に頑張らなきゃいけないのが語学力の習得ですが…がんばるぞ(^^;)
本当に、心からありがとうございました。
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