この度、Nikonのミラーレス機・Nikon Z 6IIを購入しました。
発売と同時に購入し、6年以上使い続けてきたD500に代わる愛機で、
私自身初めてのミラーレスカメラです。
まだ少しだけしか使っていませんが、
技術の進化、そして、Zマウントが持つ大きな可能性を感じさせる素晴らしいカメラに仕上がっています。
志半ばで逝ってしまった(?)D500の分も大切に使っていきたいですね。
この記事の目次
D500落下破壊により泣く泣く乗り換えの羽目に…
まずはなぜNikon Z 6IIを買うに至ったのか、というか、
なぜD500が「志半ばで逝ってしまった」のかについて触れておくと…。
悲劇は先週遊びに行った弓削島で起きました。
山頂で写真を撮って
「登った甲斐があったわーん(^^」
とウキウキだった帰り道、
急な下り坂のアスファルトの凸凹に自転車がつまづき、大転倒。
身体はすり傷と打ち身程度で済みましたが、
一番被害が激しかったのが、まさかのカメラ&レンズでした…。
最初は修理に出すことを模索したものの、
本体のカバーがバックリ2つに割れちゃってる状態では
たとえ修理に出してもどこまで直るか&いくらかかるかわからない。
なので、もうこれは諦めよう、と…。
思い入れたっぷりのカメラだけに残念ですが(泣
時代は一眼レフからミラーレス機へ
とはいえ、Nikonの一眼レフカメラにおけるAPS-Cサイズのフラッグシップ機は依然D500で、
そのD500も現在は生産終了で市場には中古しか出回っていない。
しかも、つい先日には「Nikonが一眼レフカメラの開発から撤退」というニュースが出たばかり。
ニコン、一眼レフカメラ開発から撤退 60年超の歴史に幕/ 日本経済新聞
いつまでも一眼レフカメラにこだわっているのもなぁ…。
というわけで。
(お金ないけど)
となりました。(お金ないけど笑)
目的から考えてNikon Z 6IIが最適!と判断
そして、数あるNikonミラーレス機の中からどれを選ぶのか。
私が写真を撮る主目的は競馬なので、
D500と同じまでは無理でも、それに近い連写性能を備えたカメラがマストでした。
ほか、
- フルサイズ機
(もしミラーレスを買うならフルサイズで、と前から思っていた) -
高すぎない
(Z9はさすがに買えないし、Z7IIも微妙)
といったあたりを満たすカメラとして残ったのがNikon Z 6IIでした。
今持ってるレンズも当然使いたいので、マウントアダプターFTZIIも併せて購入です。
こちらは買ったお店に在庫がなかったので、この時点では手元に届いていません。
後日改めてレビュー記事を書きました。
NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3は携帯性と堅実な写りが魅力【作例あり】
FTZIIをかましてAF-S NIKKOR 20mm f/1.8G EDを付けてみたら↓こんな見た目になります。
マウントアダプターが入る(これが意外と幅を取る)分、D500よりも全長は長くなりますね。
それでも、重さはD500のときとほとんど変わりません。(1,250g前後)
マウントアダプターの重さ分だけカメラが軽くなっているイメージです。
(カメラの重さについては後述)
Nikon Z 6II試し撮り@京都府立植物園
上の組み合わせでさっそく試し撮りしてみました!
向かったのは、弊所の近所にある京都府立植物園です。
え??
なんか、今まで味わったことのないボケが出てるんですけど…!
↓こちらはDXフォーマットでの1枚。
前ボケ、後ボケが自然でキレイ。
あえての逆光にもビクともしない。
えーっと、思ったことを言ってもいいですか?
これを撮るまで、D500を失った悲しみ+後悔の念が大きかったんですが、
コレを見ていたら、そんな気持ちもだんだん癒されてきました(^^;
そして、せっかく買ったのに、
D500時代は35mm換算30mmという焦点距離が中途半端な印象で使いこなすことができず、
防湿ケースの中にいることが多かった20mmf1.8レンズ。
彼(彼女?)に対しても
「ホンマすまんかった」
という気持ちです。
明るいレンズはフルサイズ機でこそ実力を発揮するんですねぇ。(しみじみ)
動画のオートフォーカスもスムーズ
4K動画も試し撮りしたので見てみてください。
いろいろ動かしてみたけど、その度にすっすっと合焦してくれます。
これはVlogカメラとしても使えますね!
Z6IIの買ってよかった点
実際に買って使ってみて、Z6IIが良かった・D500より良くなった点をいろいろ挙げてみます。
待望のフルサイズ機
まずはなんといっても待望のフルサイズ機!
上の作例を見ても、やっぱりフルサイズは正義ですよ。
なんせ、D500時代は↓こんな画角だった20mmレンズが…
フルサイズだと↓こうなりますからね。
さっきも言ったけど、今まではなんてもったいない使い方だったんだ…と。
画素数の問題はあるものの(詳しくは後述)、フルサイズ機でもボタン1つでDXフォーマットの写真は撮れますし、まさに「大は小を兼ねる」です。
小さくて軽い
それでいながら小さくて軽いのも◎。
ボディのサイズは約147×115×81mm(D500)から約134×100.5×69.5mm(Z6II)へ。
…という数字以上に、実際に見ると「ちっちゃっ!」と思います。
D500が無惨な姿なので比較画像を載せられないのが残念ですが(泣
そして、重量も760g(D500)から615g(Z6II)へ。
重さにして145g、約20%も軽くなりました。
APS-C機からフルサイズ機になるなど、
大幅に機能強化されている中では見事としか言いようがない数字です(^^
余計なボタンが減った(フォーカスポイントロックレバー)
ボディの小型化に伴い(多分)、余計な、というか、不要なボタンもなくなっています。
代表的な例を挙げると、フォーカスポイントロックレバー。
上の画像のように「L」の位置に入れるとフォーカスポイントが固定できる、というシロモノなんですが、
コレ、移動中などに無意識のうちに入ってしまう場合があって、
私も昔これで「故障か!?」と焦ったことがありました。
過去記事ニコン機のフォーカスポイントが動かない!そんな時はここをチェック
ただ、Z6IIにはフォーカスポイントロックレバーが付いていないので、
移動中知らず知らずのうちにロックが入って…なんて事態を避けることができます。
(たぶん、「こんなんいらん!」って声が多かったんでしょうね。)
シャッター音を消せる(サイレント撮影が可能に)
もう1つ大きな変化はシャッター音が消せるようになったことでしょう。
「サイレント撮影モード」をONに設定すれば撮影時にシャッター音は一切鳴りません。
我々カメラ好きにとってはシャッター音は良いカメラの条件の1つも、
カメラに興味のない一般人にとっては耳障りな音である場合が多い。
状況によっては撮るのを遠慮してしまうこともあった中で、
それを全く気にしなくても良くなるのは大きな変化です。
サイレント撮影(電子シャッター)のデメリット。斜めに写るので流し撮りにはNG
XQDカード、バッテリーパックがそのまま使える
最後は「余分な出費がなくて良かったシリーズ」。
D500で使っていたXQDカードとバッテリーパックがそのまま使えるのは嬉しいです。
おかげで、バッテリーパックは2本体制にもなりました。
バッテリーパックがそのまま使えるということは、
Webカメラとして使う際の必需品である↓これらについてももちろんそのまま使えます。
ただでさえ想定外の出費が発生してますからね。
傷は少しでも浅い方が良い(^^;
NikonのカメラをZoomのWebカメラにする方法【Mac編】
Z6IIで微妙になった点
もちろん、Z6IIになっていいことばかりではないです。
電子ビューファインダー(EVF)
その最たるものといえば電子ビューファインダー(EVF)でしょう。
最初は正直萎えました。
もうこれカメラじゃなくておもちゃやん、と(^^;
ただ、これに関しては使っているうちにすぐ慣れます。
今はほとんど気にしてないですね。
(D500も併用し続けるなら気になるかもしれませんが)
そう聞いたら、なんかホンマ気にならんようになってきた(^^
画素数が減った(DXフォーマット撮影時)
そして、地味に気になるのがDXフォーマットで撮った写真の画素数が減ったこと。
D500の最大撮像範囲が5568×3712ピクセル(約2,000万画素)なのに対し、
Z6IIのDXフォーマットは3936×2624ピクセル(約1,000万画素)と、画素数は半減しています。
競馬では基本DXフォーマットで撮る予定なので、この変化が果たしてどう出るか。
普段プリントする最大サイズ(ワイド6切)ではギリギリの画素数だけに…。
AFの効きが悪い?(動き物では未検証)
あと、もう1つ気になるのが、Z6IIのAF性能ってD500に劣ってるんじゃね?という点です。
上の試し撮りの1枚目って実は偶然の産物で。
本当は前ボケしている花にピントを合わせたかったのに、それになかなか合わせてくれないから
「もうこれでいいや!」って撮ったものだったんです。
(それが意外といい感じだったので残したという(^^;)
この辺、D500ではまず無い感覚やったな、と。
競馬場で馬を撮るときにD500と同じようにちゃんと合焦してくれるのか。
1つ上の画素数の問題といい、
「競馬撮影用としてD500の代わりになるのか?」
の不安は正直言って結構あります。
↓こちらの動画を見ているとAFについては大丈夫かもと思えますが。
とりあえず、実際に撮って&プリントしてみないとなんとも言えないですね。
Z6IIが競馬撮影用として使えるのかの検証は改めて行う予定です。
Nikon Z 6IIで初競馬撮影!応援馬激走で写真も結果もGood!
↓この記事の前半の写真なんて撮っててメチャクチャ楽しかったですよ。
ネアセリーニ&ディアスティマ兄弟の応援に東へ西へ
使えないFマウントレンズが発生
また、先に紹介したとおり、FマウントのレンズはFTZIIを間にかますことでZ6IIで使えるようになるわけですが、
すべてのFマウントレンズがFTZIIに有効なわけではありません。
AF-S、AF-P、AF-Iじゃないレンズ、
私のラインナップでいうとAI AF Nikkor 35mm f/2Dは、たとえ繋げてもオートフォーカスが作動しないので、実質使えなくなっちゃいました。
(実際買い替えも検討してたし)
パソコンへの転送が遅くなった
最後は使い勝手の面での細かい指摘ですが、
カメラからパソコンへの転送速度もD500と比較すると遅くなりました。
新しい機種の方が当然早いだろう…と思いきや、爆速だったD500に比べると数倍レベルで遅いです。
特に動画を転送するときにそれを実感します。
下手すると、撮った時間と同じぐらいかかってるんじゃないかっていう(^^;
この辺はUSB-C同士だからってのもあるんですかね??
ひょっとして、使ってるUSB-Cコードが良くない??
(PCがMacなのでApple社製を使ってるんですが…。)
【追記】
その後メモリーカードをXQDカードからCFexpress Type B↓に替えたら爆速になりました。
Nikon Z 6IIファーストレビューのまとめ
以上、長くなりましたが、
はじめてのミラーレス機・Nikon Z 6IIのファーストインプレッションをまとめてみました。
改めて、買って良かった点・微妙になった点をまとめておきます。
フィルムカメラ時代の規格であるFマウントの狭い口径サイズって、
Nikonにとっては以前からいわば「足かせ」で、
フルサイズの一眼レフカメラが久しく出せなかったのもそれが原因だと言われてきました。
そんなNikonがこれからの時代に合ったカメラを出していくために新たに開発した(であろう)Zマウント。
自分の場合、想定外の悲劇から急遽その世界に触れることになったわけですが、
ひょっとしたら怪我の功名になってくれるんじゃないか…そんな期待も持っています。
このブログでも、「Nikon D500で撮る」に替わり新たに「Nikon Z 6IIで撮る」シリーズを設けて、Z6IIで撮った写真をどんどん載せていく予定です!
↓関連記事も徐々に増やしていきますので、良ければこちらもどうぞ(^^
【関連記事】
- 後継機Z6IIIがついに発売へ!
Nikon Z6IIIがついに出る!2024年7月12日発売へ【予約成功までのまとめ】 - Z6II購入の主目的・競馬撮影のあれこれ
「Nikon Z 6IIで競馬撮影」ブログ記事一覧
Nikon Z 6IIで初競馬撮影!応援馬激走で写真も結果もGood!
サイレント撮影(電子シャッター)のデメリット。斜めに写るので流し撮りにはNG - Zレンズ買いました&売りました
競馬用の新レンズ・NIKKOR Z 70-200mm f/2.8購入!憧れのレンズをついに手に入れた
NIKKOR Z 40mm f/2を値上げの一報に負けて買いました【作例&レビュー】
ニコンAF-P DX NIKKOR 10-20mmを再購入!Zマウントのフルサイズ機でも使いたいと思った理由
NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3を手放しました【理由は単焦点愛】
現在はZ6IIの後継機・Nikon Z6IIIに移行しました。
Nikon Z6IIIを発売日にゲットしたので開封の儀を執り行った